はじめてのファーストクラス

ハワイからの帰りの飛行機で「あぁ、もう休暇も終わりかぁ」と残りの時間をできるだけ休暇らしく過ごしたく、まず、ビールを頼む。それから赤ワイン。その後は、白ワイン、そしてコーヒーを飲んで、また赤ワイン。そしてビデオでも見て、疲れてぐっすり眠ったら日本。

なんてことはまるで無く、アレルギーで急な腹痛。冷たい汗が顔中から吹き出て、体を「く」の字に曲げないと腰が痛く、息がしづらい。そこでフライトアテンダントの方にどこか横になれるスペースがないかと懇願したが満席のため断れる。ビジネスクラスとか空いてないのかなぁなんて淡い期待を抱いていたが。

それから数十分後、さらに体調は悪化する。顔色が異常だったのだろう。フライトアテンダントの偉い人がやってきて、少し広いお席が空いているのだという。

誘導を受けて座った席、そこはファーストクラスだったのです。

はじめてのファーストクラス。まずは、シャンパンを飲んで、それからきれいなお皿でサーブされたフィレステーキを食べて、高級赤ワインを飲んで、ウィスキーを飲んで優雅なひと時を過ごす。

なんてことは、まるでありませんでした。